英語の文法とは?文法用語との違いについて解説

英語の文法とは?

英語の文法とは、英語の文章を構成する上で必要となるルールや規則のことで、英語の構造、単語の使い方、文の形成、品詞、時制、文型などに関するルールを指します。

英語の文法は、一般的には英語の文章を作成するために必要不可欠とされていて、正しい英語の文法を習得することで、英語を自由に話したり、読み書きができるようになるとされています。

英語の文法には、主語と述語の関係や、形容詞や副詞の使い方、前置詞の使い方、文の種類、条件文、疑問文、否定文といった、さまざまな要素が含まれています。

文法的に正しい英語を話すことで、自然な英語の文章を作成することができるようになります。

一方で誤った文法を使うと、英語の文章の意味が不明確になったり、相手に誤解を与えてしまうことがあります。

英語の文法用語とは

英語の文法用語には、主に次のようなものがあります。

品詞- 単語を種類に分類することで、品詞と呼ばれるカテゴリーに分類されます。英語の主要な品詞には、名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、代名詞、冠詞などがあります。

動詞の時制 - 動詞が表す時間的な意味を表す用語です。 過去形、現在形、未来形、過去完了形、現在完了形、未来完了形などがあります。

主語と動詞の一致- 主語と動詞が一致しているかどうかを確認するための用語です。

前置詞- 文中で名詞や代名詞と出会う、位置や方向、時間、原因や目的などを表現する単語です。

関係節- 主節と従属節のいくつかで、関係代名詞(who、who、that、who、who)を使って名詞句を修飾する節です。

条件文条件文- 条件節と結果節からなる文のことで、if節を用いて仮定や推量を表現する場合に用いられます。

受動態- 主語が動詞の受け手になるように文を組み立てる文法のことで、受動態をとる動詞はbe動詞+過去分詞です。

これらの文法用語を理解することは、英語の正しい文法的な文章を作成する上で必要なスキルの一つです。

文法用語を使わない英語学習法

文法用語を理解することは、英語の正しい文法的な文章を作成する上で必要なスキルとされています。

一方で、YouCanSpeakのYouCanSpeakの学習には文法的説明が一切ありません。(Pop up ページに出て来る名詞化・副詞化の説明を除いて)。

その理由の1つは、文法アレルギーの人にも安心して学んでいただくためです。

でも、文法が不要という意味ではありません。

世界に何千もある言語の中で、文法が無い言語はひとつも存在しません。文法を捨てることはその言語全体を捨てることを意味します。

ことばを発した時に、聞いた人がその意味を理解することが出来るのは、互いに共有していることばの約束事があるからだ、と私は考えています。

「この言い方をしたらこの意味になる」とか「この意味を伝えるためにはこの言い方をする」という約束事です。

このように、どの言語であっても「意味が違えば言い方が違う」「言い方が違えば意味が違う」という原則があり、この原則に基づいた約束事が「本当の文法」あるいは「真の文法」ということになります。

YouCanSpeak では、英語を通じさせるための約束事を「この意味を伝えるためにはこの言い方をする」という学習4段階方式で学ぶシステムになっています。

英語の会話上達のためには文法は不要?

こどもがことばを覚える時、文法とか文法用語など全く意識することなく習得するので、英会話を学ぶ時も、文法は不要だし、むしろ上達の妨げになると思っている人が実に多いと感じています。

文法を意識せずに、とにかく話す練習をすれば、英語がペラペラになると考えているのでしょう。

かつて、あるテレビ局である著名人が英会話関連の番組の司会をし、しきりに文法不要論を唱えていました。

そして、文法をかなぐり捨てた自分が、いかに英語を上手に話せるかを番組の中で毎回披露していました。

でも、私が見る限り、彼は自ら否定していた文法を土台として英語を話していたので、そこには明らかな矛盾がありました。

文法不要論に潜む危険性は、「意味を通じさせるために互いに共有していることばの約束事」までをも軽視したり無視したりすることです。

ことばの約束事まで放棄したら、そのことばを学ぶ意味は全くなくなり、習得することも不可能になります。

英会話習得に関して文法不要論を唱える人達は、「真の文法」と「文法用語」の区別がついていないのです。

英語を知らないアメリカ人講師

私が英会話学校を経営していた時、アメリカ人講師の個人レッスンを受けていた高校生が、ある日私の所にやって来て、講師を変えて欲しいと言いました。

担当講師が英語を十分理解していないというのがその理由でした。

現在完了形の使い方が良くわからなかったので、アメリカ人講師に”present perfect tense(現在完了形)”について詳しく教えて欲しいと言った所、その講師は”I don’t know what you are talking about.(言っている意味がわからない)”と答えました。

彼は、いくらアメリカ人とはいえ、現在完了形すら知らない人に英語を教える資格は無いと思ったそうです。

私は彼に言いました。

「あの先生はpresent perfect tense という文法用語は知らないかも知れないが、実際に話す時はpresent perfect tense をいとも簡単にしかも正確に使うことが出来るのだよ。君の場合文法用語は知っていても、とっさに口から出ないよね。それでもあの先生は英語を知らないと言えますか?」と。

私の説明に彼は納得し、そのまま個人レッスンを続けました。

真の英語の文法と文法用語の違い

英語の「文法」と「文法用語」の違いは建物に例えるとわかりやすくなります。

人が家を建てる時は、「図面」に従って建てます。

また、すでに立っている建物は「図面」に落とすことが出来ます。

でも「建物」と「図面」は同じではありません。

立派な図面を描いても、それだけで建物が建ったことにはなりません。

逆に、図面がなくても立派な建物を建てることも出来ます。

あの有名なスペインの建築家「ガウディ」がサクラダファミリアを建てた時(今でも建築中)、図面はありませんでした。

紐とおもりを使って建物の重力バランスを確認し、その上下を逆転してあの不規則な形の建物を建て始めたそうです。

でも、サクラダファミリアが完成した暁には、だれかがそれを「図面」にすることは出来るでしょう。

図面

floorplan

↓↑

建物

house

これをことばに置き換えると、ことば(=真の文法)が建物、そして文法用語が図面となります。

ことばを深く理解するには図面が有効ですが、図面を100%把握しても使えることばを習得したことにはなりません。

学校の英語教育の弱点はここにあります。

真の英語の文法は「意味を通じさせるための約束事」なので、英語を話したければ、文法用語の領域にとどまるのではなく、全ての英語表現を「意味」として捉える必要があります。

ある特定な英語表現に明確な意味が付加されれば、その積み重ねの結果として英語が話せるようになるのです。

たとえ文法用語を知らなくても。

真の文法を把握しているとことばが通じる

Five young friends in a coffee house

真の文法を把握していないとことばが通じない

incomprehensible

「文法用語」に翻弄されることなく「真の文法」を身につければ、必ず話せるようになります。

その実現のために YouCanSpeak が開発されました。

YouCanSpeak は「設計図技師」を育てるのではなく、すばらしい家を建てる(きっちりした英語を話す)ことの出来る「大工」を育成するところにその使命があると私は考えています。

この記事の監修・執筆者
英語スピーキング教材YouCanSpeak、英語リスニング教材YouCanListen開発者
同時両方向通訳者/ 同時通訳セミナー講師。文学博士。NHK ラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授等、各メディアで活躍
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